教育理念
柔道整復術とは
骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲などの原因によって発生する骨・関節・筋・腱・靭帯などの損傷に対して、柔術に含まれる活法の技術を応用し、手術をしない「非観血的療法」という独特の手技によって整復や固定を行い、人間の持つ自然治癒能力を最大限に発揮させる治療法です。柔道整復師は日本古来、日本独自の治療技術です。
柔道整復師の業務
骨折・脱臼・捻挫・打撲等を扱えるのは医師の他は柔道整復師のみです。それは、柔道整復術(接骨術)を身につけているからです。WHO(世界保健機関)では、日本の伝統医療として柔道セラピーという名称で紹介されており、海外での施術活動を行っています。
校長 挨拶
学校法人 東北柔専
仙台接骨医療専門学校
校長 島谷夕美
「東北柔専五省」
一、礼儀に失する無かりしか
(礼儀を重んじる)
一、精気に欠くる無かりしか
(精神と気力を充実させる)
一、信義に悖(もと)る無かりしか
(約束を守り、務めを果たす)
一、怯懦(きょうだ)に走る無かりしか
(おくびょう心に打ち勝つ)
一、怠惰に亘る無かりしか
(なまけず、精進すること)
「自分に厳しく、人に優しく」
本校は昭和27年の創設以来、柔道整復師の養成一筋に歩んで参りました。まさに、昭和26年の「学校教育にもとづく免許制度」が施行されて以降に刻まれてきた柔道整復師の歴史は、本校の歴史でもあります。
柔道整復師養成の本流ともいえる本校には、真剣に柔道整復師を目指す人達が全国各地から集まってきます。今日までに巣立って行った約4千名の卒業生は全国各地で地域医療を支え、各都道府県の柔道整復師界において重責を担っております。
近年、柔道整復師の活動領域は多方面に広がり、知識と技術は外科医療や介護分野、スポーツトレーナーなどで用いられておりますが、柔道整復師としての成功を手にするためには、柔道整復師の基礎・基本をしっかりと身に付けることが大切です。
したがって、本校では国家資格を取得してから先、各現場において長く柔道整復師として活動することを目的としたカリキュラムを組んでいます。
柔道整復師の活動の範囲や役割が変わり、学習内容が進化しても、柔道整復師の基本はいつまでも変わることがありません。
医療者として、患者さんへの施術に間違いがあってはなりません。特に、痛みや傷を負った患者さんに直接触れて施術をする柔道整復師には、それにふさわしい技能が必要です。
本校では柔道整復師に必要な知識や技術は、解剖学や生理学、柔道整復実技などの科目を中心に時間をかけて、皆さんが分かり易く学べるようにしています。
また、柔道整復師の素養として求められる気力・体力・集中力などは柔道実技を通して養います。特に、柔道の「受け身」を学ぶことで、医療人として真に大切な「いたわりの心」が身に付きます。
長い歴史の中で培われた柔道実技の授業は、理論では学び取れない柔道整復師の奥義を体感し会得するためのものであり、柔道整復師を目指す皆さんの心と身体のバランスを整え、将来必ずや皆さんの「底力」になることを確信しています。
本校では精神鍛錬や実社会で必要なマナー、モラルの向上の為に「東北柔専五省」を唱えています。医療人は常に「自分には厳しく、人には優しく」あることが求められます。
柔道整復師を目指す皆さんが、三年間の学修を通して柔道整復師の実力を身に付け、大きな夢を描いて社会に羽ばたいていただくことを願っています。
沿革
昭和27年に「東北柔道専門学校」として設立開校後、60余年の歴史を刻んでまいりました。平成13年4月に、校名を「仙台接骨医療専門学校」と変更し、新たな一歩を踏み出しました。
仙台接骨医療専門学校の歩み
昭和27年 | 「東北柔道専門学校」開校(仙台市北六番町) |
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昭和29年 | 柔道整復科(2年制)開設 |
昭和42年 | 校舎を現在地に移転 |
昭和50年 | あけぼの幼稚園併設 |
昭和52年 | 学校法人島谷学園 東北柔道専門学校となる |
昭和54年 | 学生定員を変更 2年制 昼間部120名 夜間部60名 |
昭和56年 | 新校舎完成 |
昭和63年 | 柔道整復師法の改正 都道府県知事免許から厚生大臣免許へ |
平成2年 | 学生定員を変更 3年制 昼間部180名 夜間部90名 |
平成4年 | あけぼの幼稚園移転(仙台市宮城野区高砂) |
平成13年 | 学校法人東北柔専「仙台接骨医療専門学校」に 校名変更 |
平成25年 | 新校舎完成 |
平成28年 | 職業実践専門課程認定 |
令和4年 | 島谷剛美理事長、島谷夕美校長就任 |
校章・シンボルマーク
校章
柔道の総本山「講道館」のマーク、柔道の最高段位の証である「紅帯」、束ねられた仙台市の花「萩」を使用しデザインされ、柔道整復師を養成する本校の教育の柱が講道館柔道の精神と技術にあり、仙台市を中心に世界に広がって行くことをイメージしています。
シンボルマーク
創立60周年を記念して制定されました。校名の欧文の頭文字「SSI」をモチーフにし、学校の教育理念である「自分に厳しく、人に優しく」をテーマに、人を温かく包み込む姿と、整復技術によって身体を治療しているイメージを二つの楕円で表しています。また、安心・信頼・親しみを包括し、「温故知新」を持って、未来に向かって進んで行く学校をイメージしています。
あけぼの幼稚園
あけぼの幼稚園は、昭和50年4月に仙台接骨医療専門学校と併設して開園しました。「丈夫なからだ・豊なこころ・みんな仲よし」を教育目標に掲げて、満3歳児から6歳児までの幼児を対象に教育を行っています。「自分のことは自分でできる」ということが自信になり、友達への思いやりにつながります。教育には十分に時間をとって達成感を大切にしています。「はだしの保育」や「体育教室」など特色ある活動を通じて幼児期に大切な運動能力を養います。